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「転職エージェント、みんなは何社併用してる?」成功者は平均4社併用
転職成功者は2倍の数の転職エージェントを併用

「転職エージェントを何社利用しましたか?」というアンケートに対して、転職決定者の利用者数は平均4.2社、全体では平均2.1社という結果が出ています。
今や転職エージェントの複数併用はスタンダードになっていて、4つ程度の転職エージェントを併用している人が転職に成功しやすいということが読み取れます。
とはいえ、転職決定者の利用社数が、予想より多かったという人も多いのではないでしょうか?
なぜ転職エージェントを複数併用することが、転職成功への近道になるのでしょうか?
そこにはいくつかの理由があります。
なぜ転職エージェントを何社か併用すると転職成功へつながるの?
転職成功者が転職エージェントを何社か併用する理由
1つの転職エージェントだけでは、求人をカバーしきれない

まず、転職エージェントが抱えている非公開求人は、それぞれの転職エージェントごとに違います。
ですので、転職エージェントaにしか登録していなければ、登録していない転職エージェントbの抱える非公開求人に応募することはできません。
したがって、単純に転職エージェントの登録数を増やせば増やすほど、多くの非公開求人に応募できるということになります。
転職エージェントとの相性があるから

次に、転職エージェントを複数併用する理由として、転職エージェントとの相性が挙げられます。
基本的に、どの転職エージェントに担当してもらうか?は自分で決めることはできません。
ですので、自分とは相性が悪い転職エージェントが当たってしまう可能性があります。
自分の志望している業界や職種に疎いエージェントだった場合、職種間の違いやあなたのスキルが理解できずに見当違いな求人ばかり紹介されてしまうということも起こり得ます。
こういった場合、担当者を変更してもらうというのもひとつの手ですが、複数併用していれば好みの求人を紹介してくれる転職エージェントに絞り、相性が悪い方を切る、という選択をすることができ、より手数が増えるという意味で転職活動において有利になれるのです。
転職エージェントを何社か併用した方が転職成功に近づけることはわかったものの、複数併用するにあたって気がかりな点も出てきますよね?
次の章では転職エージェントを複数併用することに関する3つの気になることにお答えします。
転職エージェント複数併用に関する3つの気がかりに答えます

転職エージェントの複数利用での疑問
- 併用していることを転職エージェントに伝えるべき?
- 選び方の基準は?何社の転職エージェントを使うのがベスト?
- 転職エージェントと転職サイトは併用すべき?
転職活動は正解がないので悩んだり気になることが多いと思います。
この章では転職エージェントの複数併用に関する疑問に答えていきます。
何社か併用していることを転職エージェントに伝えるべき?
A:転職エージェントを複数併用していることは伝えておくべき
結論から言うと、「転職エージェントを複数併用していることは伝えておくべき」です。
転職エージェント側が、転職エージェントの複数併用は当たり前というデータを出すくらい、同時並行で転職エージェントを利用するのは一般的なことです。
そのため、わざわざ隠す必要はありません。
転職エージェントから紹介された案件を、他のの転職エージェントから紹介されるなどの重複を防ぐためにも、正直に伝えましょう。
そもそも、転職エージェントごとに持っている求人案件の内容も異なります。
自分に合う求人を見つけるためには、転職エージェントを複数併用して「より多くの企業の中から自分に合う求人を見つける」という気持ちで取り組みましょう。
転職エージェントと良い関係性を築くためには、信頼関係が何よりも重要です。隠さず伝えることは大事ですが、優劣をつけるような発言には注意してください。
選び方の基準は?何社の転職エージェントを使うのがベスト?
A:自分の属性や希望により、3〜4社併用するのがおすすめ
結論から言うと、転職エージェントはそれぞれ強みのある分野が異なります。
対象となる年齢層や性別、年収・ポジション、志望業種と自分の求める転職条件などに合わせて選びましょう。
さらに、サポート重視、求人数重視、業界特化型などいくつか目的別に使い分けをしてみてください。
複数の転職エージェントを組み合わせることで取りこぼしなく、トータルで素晴らしいサポートが受けられる状態が望ましいです。
併用する転職エージェントの数は多いと選択肢が増えますが、やり取りの煩雑さを考えると3~4社が妥当な数となるでしょう。
また、気をつけたいポイントとして、その転職エージェント自体のサービス内容を気に入っていても、サポートの質はそれぞれ担当者に左右されます。
基本的に担当する転職エージェントは選ぶことができず、巡り合わせとなることから、多めに登録し、コミュニケーションを取っていくなかで、総合的に判断し絞っていくというのもひとつの方法です。
転職エージェントと転職サイトは併用すべき?
A:転職エージェントと転職サイト、両方使って転職活動をしましょう
結論から言うと併用することをおすすめします。
転職エージェントと転職サイトには、求人案件を依頼する企業の支払いタイミングと仕組みに違いがありますので、そこから把握していきましょう。
対して企業が転職サイトを利用する場合は応募の大小や実際に採用できたか否かに関わらず、転職サイトに求人を掲載すること自体に料金を支払うという形式です。
つまり、転職サイトは安価に人を採用できる可能性があるため、予算が取れずに転職エージェントを使った採用ができない企業の求人案件がたくさん眠っている可能性が高いといえます。
より多くの求人案件から自分の条件に合うものを探すということが、転職活動においてかなり重要なポイントになるため、転職エージェントと転職サイトを併用していく方がいいでしょう。
転職エージェントを利用すれば、求人の検索・応募・面接日程調整、面接アドバイスなどを代行してくれるため、空いた時間で転職サイトを使うようにすれば時間を有効活用できます。
大手企業など採用力のある企業の場合は転職サイトで事足りるといったケースもありますので、多くの企業を候補に入れるためにも、転職エージェントと並行してぜひ転職エージェントを活用してみてください。
転職エージェントを何社か併用する3つのメリット

では次に、転職エージェントを何社か併用する3つのメリットについてご紹介します。
転職エージェントを何社か併用するメリットは、以下の3つです。
転職エージェントを何社か併用するメリット
- より多くの非公開求人に応募できる
- それぞれの転職エージェントの弱みを補える
- 企業や担当者と合わなかった場合でも、他で補填できる
以下で、順番に解説していきます。
より多くの非公開求人に応募できる
1つ目は、「転職エージェントが抱えている多くの非公開求人に応募できる」です。転職エージェントの抱えている求人案件の多くは、非公開求人です。
そのため、登録者とならない限りその案件を見ることすらできません。
また、非公開求人はその転職エージェントしか保有していない求人案件であるケースが多いため、1社の利用ではカバーすることが難しく、複数社を併用しなければ出合えない案件も多いのです。
自分に適した案件を多くの求人の中から探したいのであれば、複数の転職エージェントに登録してより多くの非公開求人に応募できる状態をつくりましょう。
それぞれの転職エージェントの弱みを補える
2つ目は「タイプの違う転職エージェントを併用し、不足点を補える」です。
総合型と特化型、サポート重視と求人数重視など、さまざまなタイプの転職エージェントを使うことで、それぞれの不足部分を補えます。
エージェントのタイプ | 強み | 弱み |
---|---|---|
総合型エージェント | 幅広い業界の膨大な求人数 | 特定の業界・業種の知識と求人 |
特化型エージェント | 特定の業界・業種の知識と求人特定の年齢層向けの求人 | 求人に偏り |
女性特化型エージェント | 女性向けの求人女性の働きやすさ重視 | 求人に偏り |
総合型の場合は業界問わず多数の案件を持っていますが、特化型はその業界の案件がメインです。
もしあなたが特定の業界以外でも転職を検討しているなら、両方の転職エージェントに登録しないと、どちらかしかカバーできない可能性があります。
転職することが一般的になったからとはいえ、転職が人生を左右することに変わりはありません。大事な転職を成功させるためにも、選択肢は多い方がいいでしょう。
また、単純に社数が多くなればなるほど、求人案件を網羅しやすくなります。
「もっと自分に合う企業があったかもしれない…」と転職後に後悔しないためにも、「多くの求人の中から選び抜いた」と納得できる環境を整えましょう。
企業や担当者と合わなかった場合でも、他で補填できる
3つ目は「応募先の企業や担当者と合わなかった場合でも、他で補填できる」です。
登録前まではいいと思っていても、実際に転職エージェントとの登録面談に行った際の印象、あるいは企業紹介を受ける段階になって、その転職エージェントや紹介された企業と「相性が合わないかもしれない」と気付くこともあるでしょう。
そうなると、また別の転職エージェントを探して登録面談から再スタートすることになってしまいます。
これを繰り返すだけで、かなりの転職期間をロスしてしまうため、目ぼしい転職エージェントが見つかったら、一気に登録面談を済ませて何社かを並行していったほうが得策です。
転職エージェントを複数併用していくなかで、合わないと判断した場合は、軸足を他の転職エージェントに切り替えればいいだけです。
時間のロスなく転職活動を進められるため、複数併用を前提に考えていきましょう。
また、転職にはタイミングも重要です。大切なタイミングを逃さずキャッチするためにも、複数の転職エージェントに登録し、転職活動を同時進行させていくといいでしょう。
転職エージェントを何社か併用する2つのデメリット

前章では転職エージェントを何社か併用するメリットをお伝えしてきましたが、この章ではデメリットについて解説していきます。
転職エージェントを何社か併用するデメリット
- 併用する分手続きや連絡が煩雑になる<
- 同じ求人に二重で応募してしまう可能性がある
併用する分手続きや連絡が煩雑になる
1つ目のデメリットは、「併用する分手続きや連絡が煩雑になる」です。
併用する転職エージェントごとに登録・面談・求人紹介・応募から内定までのやりとりが発生するため、併用する転職エージェントを増やせば増やすほど、貴重な転職活動中の時間が取られるというデメリットがあります。
併用先に同じ内容を話すこと、またどのエージェントに何を話したかなども自分で管理しなければならないため、併用することで自分が行うべきタスクが増えてしまうという点もデメリットです。
転職エージェントを併用すると、このような煩雑さが増えることは覚えておきましょう。
同じ求人に二重で応募してしまう可能性がある
2つ目のデメリットは「同じ求人に二重で応募してしまう可能性がある」です。
複数のエージェントに登録している場合気づかないうちに、複数のエージェントで同じ企業に応募している危険性があります。
そのような状況に陥った場合、志望する会社からの心証が悪くなるので気を付けましょう。
転職エージェント・転職サイトを何社か併用した人のメリット・デメリット体験談
ここでは実際に何社かの転職エージェントを併用して転職活動を行なった人の体験談をご紹介します。
ぜひ、参考にしてみてください。

カテゴリー | 20代後半 |
---|---|
就職活動期間 | 2カ月 |
転職経験 | 1回 |
きっかけ | リクルートエージェントと他2社 |

カテゴリー | 第二新卒 |
---|---|
社会人経験 | 3年目 |
転職経験 | なし |
きっかけ | リクナビNEXT・ワークポート・リクルートエージェント |
転職エージェントを何社か併用したのですが、その中の1社の担当エージェントと相性が合いませんでした。
私が志望している職種に疎い人だったので、私のスキルを正しく理解してもらえず、ずれた求人ばかり紹介され・・・
途中、再度説明したのですが完全には理解してもらえなかったようで、その後紹介された求人も少し違うものばかりで。
他のエージェントや転職サイトで好みに合う求人に出会えたので、相性が合わなかった転職エージェントは使わずに転職活動を進め、内定をもらえました。

カテゴリー | 20代後半 |
---|---|
就職活動期間 | 1カ月半 |
転職経験 | 2回 |
きっかけ | リクルートエージェントなど |
4社の転職エージェントに同時登録し、現職と並行しながら転職活動をしましたが想像以上に大変でした。
特に大変だった時期は転職エージェント登録直後で、登録後の書類アップロードがエージェント毎に必要だったことと、4回面談に行かなければならなかったことから、とても忙しかったです。
選考のタイミングを揃えるために、あえて同時期にいくつもの企業の面接を入れていたので、面接続きだった期間の企業研究も大変でしたね。
でも苦労の甲斐あって、同じタイミングで複数の内定が出たので、給与交渉は有利に進めることができました。
【最短内定】転職エージェント複数併用2つのテクニック

最後に転職エージェントを何社か併用する場合のテクニックを、2つご紹介します。
転職エージェントを何社か併用する場合のテクニック
- 転職希望者の年齢や性別、ニーズに合わせて選ぶ
- 内定が出るタイミングをそろえる
転職エージェントは転職希望者の年齢や性別、ニーズに合わせて選ぶ
1つ目のテクニックは、「年齢・性別、ニーズに合わせて選ぶ」ことです。
転職エージェントごとに対象としている年齢や性別、年収範囲、得意業種などが異なるため、そのあたりをよく調べてから併用する転職エージェントを選びましょう。
年齢別にご紹介すると、20代前半の場合はマイナビジョブ20s、ウズキャリ、doda。第二新卒の場合は、ウズキャリ、ハタラクティブ、JAIC、DYM転職。
20代後半の場合は、リクルートエージェント、type転職エージェント、パソナキャリア、dodaなど。
20代女性の場合はパソナキャリア、type女性の転職エージェント、dodaなどがあります。
タイプ・悩み | |
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1.リクナビNEXT |
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1.マイナビジョブ20's 2.ウズキャリ 3.doda |
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1.リクルートエージェント 2.type転職エージェント 3.パソナキャリア 4.doda |
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1.ウズキャリ 2.ハタラクティブ 3.JAIC 4.DYM就職 |
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1.パソナキャリア(女性向け) 2.doda 3.type女性の転職エージェント |
保有している求人数が約10万件と圧倒的に多いdodaは、すべての人におすすめできる転職エージェントといえます。
年齢以外の部分は案件を見て判断するようにし、希望条件に合致する案件が多いと感じた順に登録面談に行き、併用する転職エージェントを選びましょう。
併用する転職エージェントで内定が出るタイミングをそろえる
2つ目のテクニックは、「併用する転職エージェントで内定が出るタイミングをそろえる」ことです。
内定が出た後、どの会社に入るか決める時に困った経験をしたことのある人は多いでしょう。
特に転職の場合は、新卒の時よりも内定時期にズレが出やすいという特徴があります。
また、複数の転職エージェントを併用していく場合、転職エージェントによって内定が出るタイミングがズレてくる可能性もあります。
選考のペースをそろえることができるように、相談しながら進めていきましょう。
先に第二希望の企業から内定が出て、第一希望の結果が出るのが第二希望の企業の内定保留期間の後となると、判断が難しくなります。
第二希望を断って、第一希望は不合格となった場合「第二希望の内定を受けておけばよかった…」という後悔につながってしまいます。
さらに第一希望を諦め、第二希望の企業の内定を受けた場合でも「第一希望の方に受かっていたかもしれない…」という後悔につながってしまいます。
そんな状態を避けるためにも、内定のタイミングをそろえるように動きましょう。
また、一緒の時期に内定が出れば、年収交渉も他社の条件提示を元に交渉しやすくなります。
これらのメリットを頭に入れた上で内定が出る時期が一緒になるよう、それぞれの転職エージェントを動かしていくのがおすすめです。
合計3社の転職エージェントを併用して転職活動を行いました。
ある特定の業種を志望していたため、その業種に強い特化型の転職エージェントを選んだのですが、自分のスキルを発揮できる他の業種があるならば、そちらの求人も見てみたいという思いがあり、幅広い業界・業種の非公開求人を抱えている総合型の転職エージェントにも登録しておきました。
割合としては、特化型転職エージェント2社・総合型1社です。
合計3社から数十件以上の求人を紹介してもらいましたが、その中で重複していたのは1割以下でした。
内定が決まった第1志望の企業の求人は、3つの転職エージェントの中では1社だけが抱えていた非公開求人だったため、そのエージェントに登録しておかなければ出会えなかったかと思うと、複数登録しておいて本当によかったと思います。