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世界で一番、社会に近いスクール
――バンタンテックフォードアカデミーの理念について教えてください。
まず、学校教育や社会人向けの教育も含め、既存の教育というのはなかなか社会へダイレクトに価値を提供できる存在ではなくなっています。
実際に私も高校・大学と卒業して、英語や一般教養といったことは身につくんですが、そこで学んだことはあまり社会へダイレクトに価値を提供することに直結していないと思っております。
その中でバンタンテックフォードアカデミーは、学校と社会の垣根をなくしていきたいと考えており、「世界で一番、社会に近いスクールを創る」というビジョンを掲げております。
プログラミング学習を通して自分の「好き」が見つかる
――バンタンテックフォードアカデミーならではの特長や強みについて教えてください。
バンタンテックフォードアカデミーはプログラミングスクールではありますが、プログラミング自体にこだわりがあるわけではありません。
社会に価値を提供するためであれば手段は選ばない、価値を提供する部分にこだわることが大切だと思っております。
具体的には「お金を稼ぐことから逃げない」ということ、そのために適切なナビゲーションをおこなうことを心がけています。
そのための特長として、ひとつはモチベーションが無いというのが多くの方の課題だと思っていますので、「モチベーティング創出」のための仕組みがあること。
「好きなことを仕事にしよう」という言葉が実際に社会のトレンドとして言われていますが、そもそも好きなことが無いという方や、好きなことってそもそもなんだろうとモヤモヤしている方は生徒に限らず社会人の方にも多くいらっしゃるでしょう。
従ってバンタンテックフォードアカデミーでは、「好き」を一緒に見つけられるような仕組みを導入しており、隔週で外部から様々な分野の専門家にお越しいただき、特別授業をおこなっていただいています。
実際にスイス在住の建築家や、詩人・哲学者といった方々にお越しいただきましたが、特に最近力を入れているのがスタートアップ企業のCEOによる特別授業です。
スタートアップ企業のCEOの方々はとにかく熱い人が多いので、そこに惹かれて彼らのためにまずは働いてみるという視点からモチベーションをもらっている生徒もいます。
また、チャンスを掴むためには人脈も必要になりますので、バンタンテックフォードアカデミーでは人脈を提供できる環境を用意しています。
講師が現役のエンジニアやビジネスマンになりますので、社会に価値を提供するために現時点で最適な情報を生徒に与え続けることができます。
他にも「人脈・ネットワーキング」というところで、講師と生徒で新しいビジネスが生まれたり、あとは講師間でも新たなビジネスが生まれたりするので、こうした現場を目の当たりにして「お金を作っていく・価値を提供していく」ということを生徒自身で学ぶことができるのが大きな強みだと思います。
また、講師が経営している会社へ実際にインターンに行っている生徒もいますので、こうした部分でもネットワーキングの提供に繋がっています。
社会の本気と触れ合える環境がある
――実践プロジェクト型学習では、どういった学習がおこなわれるのでしょうか。
実践プロジェクト型学習は、業務委託の案件を実際の企業から請け負い、授業を通して案件をこなすことで、お金を稼ぎながら過程を学んでいくプロジェクトです。
この学習には、プロジェクトの成果を決して “おままごと“で終わらせたくないという想いがあります。
生徒側から企画やプレゼンをおこない企業から評価をもらっても、その後企業側がサービスを一切使っていただけなければ、プロジェクトのアイデアを発表しただけに過ぎません。
社会にアウトプットされないようなプロジェクトではなく、バンタンテックフォードアカデミーでは厳しさやチームの体制も含め、働いている方とまったく同じ環境に加わってもらうことで、社会の本気と触れ合うことのできるプロジェクトにしていかなければ意味がないと考えています。
これは今、バンタンが最も求めようとしている課題でもあります。
そういう意味では学習というよりも、実践プロジェクト型学習は経済活動に参加しながら知識を身につけるための仕組みと言えます。
――成果が生徒のモチベーション向上にも繋がりますね。
そうですね。企業と組ませていただくのであれば、きっちりと価値を社会に提供して、企業側にもずっと使っていただけるようなプロダクトを作りたいと考えております。
そのためにも、ビジネスとしてしっかりお金をもらってやることが適切であると考えています。
プログラミングはあくまで手段、「好き」を見つけた生徒のモチベーションは高い
――渡辺様から見て在校生の方々の学習意欲はどう感じていらっしゃいますか。
生徒の学習意欲に関してはそれぞれグラデーションがあるので、基本的に生徒の「好き」というものが見つかるまではそれぞれのペースで学んでいただけたら良いかなと思います。
ひとつ言えるのは、学校側のアドバイスやシステムをもとにして、無事に「好き」を見つけることができた生徒のモチベーションはどこの学校の生徒よりも高いということです。
バンタンテックフォードアカデミー自身もその取り組みを応援していますし、さらに言えば 「好き」から生まれる取り組みが社会にしっかりとした価値を提供できるものであれば、出席や成績は二の次で問題ないと思っています。
また、それがプログラミングをベースにしたものでなくても良いと思っていて、あくまでもプログラミングは目的ではなく手段という位置付けで見ております。
生徒の「好き」なことであれば、スクールの枠組みから外れて活動してもらっても問題ありません。
大切なのはスクールからの評価ではなく、社会や企業からの評価であると思っています。
プロダクトに必要な周辺領域を学ぶことも必要に
――これからのIT業界、または業界問わず活躍できるIT人材になるにはどういったスキルが必要になるのでしょうか。
概念的な部分と、具体的なスキルの2つの軸でお話させていただきます。
まず概念的な話を申し上げますと、「モチベーション・デバイド」という言葉がありまして、これからの社会はモチベーションの格差がそのまま貧富の格差になっていくと言われています。
今はオンラインで良質な教材が手に入りますし、お金を稼ぐ方法も確立されて手法がいくらでもある中で、これからは「モチベーションがあるかないか」というのが成功可否を分けていくことになると思います。
そういう意味ではやはり自分の「好き」を見つけられることが、これからの時代には必須でしょう。
また、具体的なスキルの話をするならば、プログラミングだけでなくプログラミングの周辺領域を学んでいくことも必要になってくると思います。
例えば0から100までのプロダクトを作る時にどういった要素が必要かというと、プログラミングの他に、おおもとのビジネスとコンセプトを考える思考法、プロダクトを多くの人に使ってもらうためのUI・UXデザイン領域、そして作ったプロダクトをいかに広めていくかというデータに基づいたマーケティングが必要です。
そのため、こうした周辺領域をプログラミングにプラスして学ばなければいけないと考えます。
――経営者的な思考が求められているのでしょうか。
社会に価値を提供するということは、まさに経営者の方の考え方に近いと思います。
人から言われたことだけをやる人材であれば、今後ますますAIやロボットに置き換えられてしまうのは間違いありません。
一人一人が経営者的な視点を持ち、価値を創り出していく意識が大切になります。
日頃から自分の「好き」を言語化することが大切
――現在、バンタンテックフォードアカデミーへの入学を検討されている方へアドバイスをお願いします。
プログラミングを勉強してほしいというのは最低限の教養になります。
ではプラスアルファで何をすべきかというと、普段から自分が何に幸せを感じて何をしているときが楽しいか、あとはどういったサービスやプロダクトが好きなのか、自分の「好き」を日頃から言語化することです。
「好き」を言語化できていれば、それをベースに社会への価値の提供を考えたり、モチベーションの維持につなげるような考え方ができるようになります。
言語化はTwitterやブログで発信することもベストですが、必ずしも発信しなければいけないわけではなく、自分のメモ帳に書き残すだけでも問題ありません。
言葉にすることで、自分の「好き」を具体化しておくことが大切です。
日頃から自分の「好き」を言語化しておく訓練をしておいて欲しいと思います。