【この記事を監修した人】
- 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント/国家資格2級キャリア・コンサルティング技能士/CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)
- 高校・大学での就職研修講師、職業訓練校・就職支援センターでのキャリアカウンセリング、「マイナビ就職EXPO」「doda転職フェア」へキャリアカウンセラーとしての参加など、神奈川県を拠点に幅広く就職支援を行う。
- また、採用・昇進評価に関わる人事側からの的確な目線に定評があり、行政機関・民間企業から人材アセスメント(第三者判定)としての委託を複数受け持つ。
★20代・第二新卒におすすめの転職サービス★ |
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銀行員が悩みがちな4つの転職理由
銀行業界は大学の就活生が選ぶ人気企業ランキングに毎年上位入りする人気業界ですが、入社3年以内の離職率3割の例にもれず離職者は少なくありません。
ではせっかくの競争を勝ち抜いて、銀行に入行した方々はなぜ転職を選ぶのでしょうか?
銀行員が悩みがちだと考えられる4つの転職理由を順に見ていきましょう。
1.人間関係が落ち着かない
まず、いまだに根強く残る体育会系気質や年功序列、派閥間の社内政治闘争による人間関係の悪化があげられます。
他業界他企業でもこういったことは起こり得ますが、銀行の場合、毎月のしかかる支店ノルマもあるためバイタリティーの塊のような方でもギスギスした職場の雰囲気に耐えられなくなってしまいます。
そのため、新しい職場で気持ちよく働きたいと転職を考え始めます。
2.転勤が多く、仕事以外の時間が取れない
全国に支店を持っている銀行の場合、異動先は県外であったり、辞令が出るのは異動日1週間前ギリギリだったりと、プライベートやライフプランをなおざりにして仕事にまい進せざる得ない状況があります。
全国転勤のほかにも海外の拠点へ異動となれば、さながら転職したかのような環境の変化にさらされます。
こういった環境や人間関係の変化に柔軟に対応できる方もいますが、ストレスに感じ自分の適性を再確認した結果、転職を望む方もいらっしゃいます。
3.業界の構造改革に対する不安がある
銀行業界は現在、収益モデルの変換点を迎えており、大幅な構造改革に踏み切っています。
たとえば三菱UFJフィナンシャルグループでは2023年度末までに国内515 店舗のうち300程度に減らす計画を明らかにしており、窓口で対応してきた業務を機械対応に切り替え、8000 名程度の人員削減を行うとしています。
またみずほフィナンシャルグループは 2024 年度末までに、グループの営業拠点約 500 のうち130拠点の削減を削減し、2026 年度末までに従業員 8万人のうち約 1.9万人を削減するとしています。
こういった業界全体に影響している大規模改革に不安を覚える人は少なくありません。
そのため、他の業界で働きたいと転職を考え始めます。
4.意見しやすい環境で働きたい
大切なお金をあつかう仕事であることから、銀行員にとってミスは厳禁であり、そのために社内がピリピリしていることもあるでしょう。
また、時代への変化に対応できず、旧来的な組織体質が変わらない銀行もあります。
そのため、憧れていた銀行業界であってももっと風通しの良い職場で「のびのびと自分の強みを生かしたい」「自身のキャリアプランを描き直したい」と考え始めます。
こういった理由から今と社風の違う企業で働きたいと転職を望みます。
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【20代】銀行員の転職先の傾向は?【30代】
では銀行員の方々はどのような業界に転職を希望しているのでしょうか?
そこには20代と30代以降では傾向に違いがあるようです。
20代は異業種・異職種への選択肢が豊富
20代の若手銀行員は、新卒時から競争率の高い狭き門をくぐりぬけてきたポテンシャルの高さを生かし、異業種・異職種への転職に挑戦する方が多い傾向にあります。
取得した資格を生かしたり、業務で得た知識で講師になったりと選択肢は豊富です。
- 金融系コンサルタント
- 証券・保険・投信運用会社
- 公務員
- メーカーなど他業界の経理職
30代は年収とプライベートが選択の分かれ目
一方30代以上では、取得してきた資格や業務経験の専門性から同業界で転職先を探す方が多いです。
職歴も長くなってくると給与水準も他業界より高くなっているため、大きく変わらない転職先を探すとなると同業界となります。
しかし
「他業界では給与水準が下がってしまうから同じ業界で転職を」と選ぶ方もいる一方
「せわしい銀行業界では理想のライフプランはかなわないから他業界へ転職を」
と踏み切る方もいるため、理想の給与を取るか、プライベートやキャリアプランを取るか選択の分かれ目のようです。
特に入社7~8年目ともなれば年齢給や職能給もあいまって年収は全国平均を超えていきます。
そのため転職を悩んでいる場合は、年収を取るか、ワークライフバランスを取るか、一度人生設計を振り返るチャンスです。
第二新卒の銀行員は他業界へ転職するチャンス
「第二新卒」の20代は、何年か銀行で勤めてみて実際の自分の適性というものがわかってきたころであり、他業界への転職の大きなチャンスのときでもあります。
学生時代に採用選考を勝ち抜き銀行の内定をつかみ取ったあなたは、他社企業からしてみればポテンシャルたっぷりの優秀な人材です。
そのため求人中の企業からあなたは、もともとの「ポテンシャル」に加え、入行後に得てきた「社会経験」によりますます魅力的な人材に見えます。
ですから他業界で思い切って新しい知識や経験を吸収するまたとない機会となります。
未経験の業務に挑戦するのは勇気のいることですが、それは数年前に入行したときと同じはずです。
もし今の働き方に疑問を持っているのなら、キャリアカウンセラーなど広い視野と知識をもつ第三者に相談してみることをおすすめします。
銀行から転職する際に活かせる強み
では銀行員として身に着けてきたスキルに他の業界や職種でも活かせる強みはあるのでしょうか?
銀行員ならではのアピールポイントを挙げてみましょう。
- 地道な作業を継続できる力
- 取得した金融関係の資格と勤勉さ
- 接客マナーと臨機応変な対応力
- ノルマをこなすストレス耐性
①地道な作業を継続できる集中力
作業をコツコツとこなしていける集中力、ミスなく進められる正確性、そして今日までその業務を続けてきた継続力は誰にでも会得できるものではありません。
ましてやミスの許されない銀行での業務経験は集中力や正確性、継続力をアピールするのにうってつけです。
②取得した金融関係の資格と勤勉さ
銀行に内定した学生は簿記や証券外務員などの資格を入行前に取得するよう指示されました。
また入行後も海外勤務志望であればTOIECの点数を上げるべく勉強に励んだり、ファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士など業務に関連する資格試験を受けたり、視野を広げるために会計士や税理士の勉強をしたりと、日々研さんを重ねてきたことでしょう。
そういった勤勉な姿勢、資格取得に向け時間をマネジメントする計画性などは自己管理能力の評価を受けますし、取った資格に関連した業界や業務に転職希望する場合には強いアドバンテージとなります。
- 保険業界なら「ファイナンシャルプランナー」
- 不動産業界なら「宅地建物取引士」
- 会計管理職や財務部門なら「公認会計士」「税理士」「簿記」「行政書士」
※資格は一例です。
③接客マナーと臨機応変な対応力
銀行員が相手する顧客層は個人から企業の経営者までさまざまです。
こういった顧客を相手に日々業務をこなし身に着けてきた対応能力には目を見張るものがあります。
丁寧な接客マナーはもちろんのこと、相手に合わせて柔軟に変化させられる臨機応変さとクレーム対応力は銀行員ならではの話術といえます。
ただ丁寧なだけの言葉遣いは、時と場合によっては慇懃無礼にもとられてしまいます。
しかし、顧客からの信頼を得ることを目指して得た対応力や、顧客のクレームを受け止め、不手際を謝罪し問題解決を図る高度な交渉力は保険外交員やコンサルタント、また他業界の営業になったとしても強みとなるでしょう。
④ノルマをこなすストレス耐性
仕事上の対人ストレスや業務ストレスが心や体にストレス反応を引き起こすかは個人の特性やコーピングにより違います。
コーピングとは、ストレス対処行動とも呼ばれ、上司や同僚への相談や社外の友人に愚痴を言う、趣味で発散するといった行為が一例として挙げられます。
こうした個人の特性やコーピングによってうまくストレスと付き合うことができれば、多少のプレッシャーや成績の変化にも対応できます。
ハイプレッシャーな銀行の環境でいままでやり抜いてきた実績は、他業界でも活躍しやすい人材であるといえる証しとなるでしょう。
銀行員におすすめの転職先3つ
ではこれらの銀行員ならではの強みを生かせるおすすめの転職先についてご紹介していきます。
おすすめの転職先で役立つ強み
- 地道な作業を継続できる力
- 取得した金融関係の資格と勤勉さ
- 接客マナーと臨機応変な対応力
- ノルマをこなすストレス耐性
1.保険会社
- 接客マナーと臨機応変な対応力
- 取得した金融関係の資格と勤勉さ
- ストレス耐性
部署や支店の方針によっては保険商品の販売に力を入れており知識や販売のコツをすでに知っている方が多いため、保険会社は銀行員の経験や資格を生かせる転職先としておすすめです。
また保険会社であれば成約によるインセンティブも魅力であり、頑張れば頑張っただけ給与に反映されるのも魅力のひとつです。
事実、保険外交員は中途採用を積極的に行っており、保険営業としてポテンシャルを生かせる人材を探しています。
そのため銀行営業や窓口業務での経験を活かした転職がしたい方にとってうってつけの業界と言えるでしょう。
2.地方公務員
- 地道な作業を継続できる力
- 取得した金融関係の資格と勤勉さ
公務員は銀行員と体質が似ているためなじみやすいとも言われており、給与も民間よりは平均年収も高いので人気があります。
地方公務員は公務員の約80%を占めており、入庁するには県庁や政令指定都市の職員を採用する「地方上級試験(大卒レベル)」かその他の「市役所試験」を、また20代後半であれば「民間経験者の採用試験」などを受験し合格する必要があります。
※自治体により受験区分や受験資格年齢はさまざまなため、よく確認する必要があります。
しかしこの公務員試験に向けた勉強も、日々こなしてきた資格試験を乗り越えてきた方にとっては大きなハードルにはならないでしょう。
3.他業界の会計管理や財務部門
- 取得した金融関係の資格と勤勉さ
- 地道な作業を継続できる力
- ストレス耐性
業界を問わず人気があるのが「会計管理や財務部門」です。
経理アシスタントや経理事務は一定の頻度で求人もあり、勉強した「公認会計士」「税理士」「簿記」「行政書士」などの資格知識を生かせる点もおすすめです。
もちろん実務経験はありませんので、その点はマイナスポイントと思われるかもしれませんが、それは求人企業もわかっていることです。
ポテンシャルも前述のように評価される点ですから心配ありません。
だからこそ「どういう働き方がしたいか」を明確にし企業とのマッチング度をより意識的に上げていくことで、保険会社や公務員を含め社風に幅のある転職先の選択ができるようになります。
他業界の会計管理や財務部門は銀行とは異なる社風の会社を希望している方におすすめといえます。
銀行員におすすめしたい3つの転職エージェント
転職すべきか悩んでいるあなたは、まずは転職エージェントに今の状況を相談してみてはいかがでしょうか?
新しい道を模索するにも、今の道を進む決断をするにも情報がなくては決められませんよね。
転職エージェントをつかうメリット
- 求人票には書いていない社内情報や企業風土の情報の提示
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